【社員インタビュー】バレエから葬祭へ。「心から楽しむ」という座右の銘が支える、ひとつひとつのお別れ。
- 2026.05.17
撮影:コープの家族葬ウィズハウス苗穂本町
チーフ 斉藤美佐子さん (入社1年半)
幼少期からクラシックバレエを続け、高校はバレエ科へ進学。卒業後はバレエ団に所属しながら後進の育成にも取り組んだ。7年前、家庭の事情で北海道へ移住。スーパーでのパート勤務を経ていとあに入社し、葬祭ディレクターとして1年半の現場経験を積んだ後、2026年5月にチーフ就任。
これまでのキャリアと、転職を考えたきっかけを教えてください。
小さい頃からクラシックバレエを続けていて、高校もバレエ科に進みました。卒業後はバレエ団に入りながら子どもたちの指導もしていて、本当に好きで続けたかったんですけれど、家庭の事情で北海道に引っ越してきて、その時に辞めざるを得なくなりました。
その後はスーパーでパートをしていたんですが、子どもが大きくなって今後のことを考えたときに、正社員として働きたいという思いが芽生えてきました。年齢的に雇ってもらえるか不安もありましたが、求人サイトでいとあを見つけて、正社員になることができました。
数ある仕事の中から「葬祭ディレクター」を選んだ理由を教えてください。
正直に言うと、最初から葬儀の仕事をしたかったわけでは全然なかったんです。第一の条件は「正社員として働けること」でした。もう一つは、子どもがまだ学生なので、学校行事に参加できるようにお休みが取れること。そこを優先して探していました。
面接の時に「悲しみ深いご遺族の方に、少しでも寄り添うことができる仕事」だと教えてもらって、はじめてイメージが湧きました。人と話すことが昔から好きだったので、自分に合っているかもしれないと思えました。
入社前と入社後で、イメージとのギャップはありましたか?
大きくギャップを感じたことは特にありませんでした。ただ、一つ驚いたのはデスクワークの多さです。パソコンや機械がとても苦手で、そもそも事務作業のない仕事を探していたくらいだったので、最初は戸惑いました。
やることは毎回ほぼ同じなので、慣れれば何とかこなせていますが、今でも苦手意識があります。一方で、ご遺族と関わる部分は毎回違う方と違うお話をするので、全く飽きることがなくて。そのメリハリが私には合っているのかもしれません。
お客様との関係づくりで、大切にしていることはありますか?
最初のご挨拶の瞬間に、「この方はどんなタイプのお客様だろう」というのをできるだけ感じ取るようにしています。そっとしておいてほしい方もいれば、故人様との思い出を話したい方もいらっしゃるので。聞き手に回った方がいい場面では、しっかり聞き手になりたいと思っています。
ただ、根拠があって判断するわけではなくてほぼ直感なので、合っているかどうかは分からなくて、毎回探り探りです。「必要なことだけ確認してほしい」と思っている方に、踏み込み過ぎてしまわないように、そのあたりのバランスは常に気をつけています。
この仕事をしてきて、特に印象に残っているエピソードはありますか?
初めて、自ら命を絶った方のお葬儀を担当したときのことが一番印象に残っています。悲しみが本当に深くて、ご遺族にどう話しかければいいのか、そばにいることが正解なのか、ずっと自問自答していました。
実はこういう振り返りは毎回あって、家に帰ってからも、「あの対応は良かったのかな、もっとできたんじゃないかな」と、つい考えてしまいます。明るい雰囲気のお別れの式の後でも同じで、引きずってしまうタイプです。感情移入しない方がスタッフとしては楽かもしれないとは思いますが、それでも「寄り添いたい」という気持ちが手放せません。
ライフワークバランスはとれていますか?
しっかり休めているので、切り替えができています。有給も希望通りに取れていて、子どもの学校行事にも参加できますし、プライベートな時間もとれています。
仕事自体も毎日充実していると思っています。悲しいことに携わる仕事なので、楽しいというと少し語弊があるかもしれませんが、充実しています。昔はバレエ以外の仕事に就くことが想像できませんでしたが、この仕事に出会って楽しく仕事ができて、本当によかったと思います。
この仕事に就くことを考えている方へ、メッセージをお願いします。
一言で言うと、「人のことを思う気持ち」さえあればできると思います。知識は私も入社時ゼロで、今も毎日勉強です。知識は努力でカバーできますが、一番大切なのは、その時だけでも相手のことを思って考える気持ちだと思っています。
2日間しか関わらないのに、最後に「斉藤さんで良かった」と言っていただけた時は、本当に嬉しいです。人と話すことが好きな方に向いているお仕事だと思います。
取材後記
幼少期からバレエ一筋に生きてきた斉藤さん。「心から楽しむ」という座右の銘は、中学生のとき、緊張で固まった舞台袖でバレエの先生からかけてもらった言葉から来ていると話してくれました。その言葉は今も、ご遺族と向き合うこの仕事の中で静かに息づいています。毎回家に帰ってから振り返り、正解だったかと問い続ける誠実さが、「斉藤さんで良かった」という言葉を生んでいるのかもしれません。
