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香りとともに、故人様と向き合うひと時を。スタッフの手でかたちにした「フルール」とは

  • 2026.11.01

フルールの花びらが入った箱

「ありがとう」
「ゆっくり休んでね」

そんな言葉をかけながら、ご家族の手で、故人様の胸元に花びらを添えていく。

いとあの「フルール」は、ご納棺のあと、香り付きの花びらをご家族にお入れいただくサービスです。

フルールは、フランス語で「花」という意味。ご家族様には、「お花を添えていただくということには、『あなたを忘れない』といった意味合いがございます」とお伝えしています。

ふたを開けた瞬間、ふわっと広がるやさしい香り。その香りに包まれながら、故人様と静かに向き合う時間をお過ごしいただきたいと考えています。

お通夜の前に、ゆっくり向き合う時間を

フルールを行うのは、基本的にご納棺を終えたあと、お通夜が始まる前です。

式場に移動すると、ご家族は弔問に来られた方への対応などで、どうしても慌ただしくなります。故人様とゆっくり過ごせる時間は、実はそれほど長くありません。

だからこそ、その前に、ひと息つける時間をつくりたい。

花びらを添えながら故人様にお声がけすることで、感謝の気持ちが込み上げ、こらえていた涙があふれるご家族もいらっしゃいます。

「お別れの盃」に代わるものを、自分たちの手で

フルールの画像

フルールの始まりは、かつていとあで行っていた「お別れの盃」というサービスにあります。

お棺に眠る故人様にご家族が語りかけながら最後の盃を交わすという、心に残るサービスでしたが、コロナ禍をきっかけに休止することに。その後、「より多くのご家族に喜んでいただけるものを」という想いから、現場のスタッフが一から考えたサービスがフルールです。

「お別れの盃に代わるものなんて、本当に生み出せるんだろうか」

立ち上げに関わったスタッフは、重圧も大きかったと振り返ります。

開発メンバーが集まっては、新しいお別れのかたちについて意見を出し合う日々。香りにこだわるスタッフが中心となり、ドラッグストアで材料を買い集めて、自分たちで香りを調合したこともありました。現在は、スタッフがつくった香りをもとに、専門の業者さんに再現していただいています。

入れ物にも工夫があります。はじめは花かごを使っていましたが、お渡しする前に香りで気づかれてしまうのが悩みでした。そこでスタッフが見つけてきたのが、蓋付きの箱。ふたを開けた瞬間に香りが広がる、今のかたちになりました。

花びらを添えながら、故人様のことを語り合う

フルールの時間は、スタッフにとっても大切なひとときです。

「お好きだった食べ物は何でしたか?」

花びらを入れながら、そんなふうにご家族にお話をうかがうこともあります。

お葬式は、お客様とスタッフがはじめてお会いしてから、最後のお見送りまでの時間がとても短いもの。そのなかでご家族と信頼関係を築くには、ゆっくり言葉を交わせるきっかけが欠かせません。

「当たり前」になったことが、何よりうれしい

「これで、いいんだろうか」

サービス開始当初は、開発スタッフも自問しながら提供を続けていたといいます。

その想いが変わったのは、フルールが始まったあとに入社した後輩たちの姿を見たとき。

後輩たちにとって、フルールは入社時からあるサービスです。自然に自分のものにして、とても上手にご案内している姿を見て、「ちゃんと、いとあのサービスとして根付いたんだ」と実感したそうです。

「お別れの盃に代わるサービスをつくりたい」という会社の方針をかたちにした、現場スタッフたちは、香りも、入れ物も、伝え方も考え、試しながら、フルールをつくりあげてきました。

そしてこれからも、ご家族のためにできることを考え続けながら、フルールをもっと良いサービスへと育てていきたいと考えています。

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